あったようななかったような

小さな小さな薬草園の悩み

今週のお題「植物大好き」

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わたしはハーブが好きだ。ハーブは薬草なので、うちの小さな庭は小さな薬草園のような品ぞろえだ。

 

はっきり言って、ハーブ以外の植物には興味がない。が、ハーブに執着しているので植物大好きという大きなくくりの中に、しっかりと収まっている自信はある。

 

ハーブは、今ではかなり一般的になってきていて、そこここで(園芸屋さんやスーパー、花屋、さらにホームセンターでさえも)ラベンダーだのミントだの、ローズマリーだのが売られているし、ちょっと道を歩けば、軒先や庭先、玄関先などの「先っぽ」でよく見かける。

 

そして、風がそよいだり、触ったりするとハーブ成分の豊かな芳香があたり一面に広がり、それはそれは一瞬で、そこらへんが北海道の草原になる(ような気がする)。 

 

ただ、ハーブは、なりというか存在そのものが非常に地味なのだ。

見た目はただの草といっていいと思う(ひいき目に見ても。ひいき目に見ない場合は、間違えて引っこ抜いてしまう=雑草)。

 

そう、ハーブはもともと雑草に近い。そこら辺に生えていた草や木が、人間や動物に有用だということがわかったのだから、いわば野草だ。

わたしがハーブの栽培その他を始めた頃はいまからもう30年くらい前なので、ここら辺(うちの近所のこと)ではだれも知らないし、都会でも今で言うところの「オタク」といったかわいいものではない「変わり者」と言っていいくらいの植物人(そういうジャンルがあれば)しか、ハーブなんて知らなかったし(想像)、ましてや「ハーブを育てる」なんて、最先端農家(そういうジャンルがあれば)くらいだった(と思う)。

  

このような「だれも知らない」かつ「地味」なハーブを庭(軒先、庭先、玄関先などの先っぽ含む)に植えるとどういうことになるか。

 

ただの雑草が生えた庭および軒先や庭先、玄関先などになる。

 

「どうしてちゃんと雑草を引っこ抜かないのかしら」

「毎日、庭に出て世話をしているようだけど、なんにも花、咲かないわねえ」

「園芸が苦手なのかしらね、一生懸命やっているみたいだけど」

 「これが花?ちっちゃいわねえ、なんでもっときれいな花が咲くのを植えないの?」

「つまんなくない?」

 

自分で満足して、香しいハーブの香りに包まれて、毎日幸せなのだから、それでいいの。

 

ただ、秋から冬のシチュエーションは、さらに厳しい。

ハーブは日本で、四季を通じて元気はつらつという品種は、樹木系を除いては少なくて、オリーブや鍛え抜かれたユーカリローズマリー、あきらめて自生を始めた月桂樹、気温が下がると夜な夜なビニールハウス(と呼ぶビニールがかかっている段々スペース)に移動させるレモンマートルなどは緑色でいてくれるものの、葉っぱ類はだいたい枯れる。一年草も多いのでいつもまにか枯れる、いなくなる。

 

ので、かわいい小さなハーブ園はあっというまに枯れ野になる。

 

 

 「これってなんにも植えないでいいの?」

「これってどうなってるの?」

「庭いじりやめたの?」

「ハーブって、どこ?」

 

いいの、春になればまた新しくこぼれ種が芽を出し(出さない場合は、園芸店へ買いに行く)、あっというまにハーブ園になるの。

 

 そういう草むらのような庭が、近所のおうちにあったら、それはきっとハーブ園だ。

 

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